なななのゆるゆる翻訳

自分が翻訳したいと思った歌詞・本だけをゆるく訳してます。

死にたいけどトッポッキは食べたい 付録:憂鬱の純機能【ロマンと冷笑】

 私たちは絶えず一瞬で全体を判断する。多くは手から本を離さない人でも、私の前でインスタグラムのフィードばかりずっと読んでいるならただそんな人として映るだけだ。だから好感や運命といったロマンティックな合理化だ。ただタイミングというだけなのに。私が特別に見えてあなたが特別に見える、その輝く瞬間をともに迎えた幸運であるというだけ。それはただ偶然というだけ。しかしその美しい偶然が多くの縁を結んでいくことは事実なので、冷笑する必要はない。

 とにかく人生はロマンと冷笑が行きかう。その熱さと冷たさの境界を乗り越えるとき退屈さは姿を消す。最も恐ろしい瞬間は生ぬるい瞬間だ。歩く感じる隙も冷たく回る隙もない、最も生ぬるく無感覚な瞬間。その瞬間の私たちは死体同然だ。